原油CFDの価格調整額を予測する
この記事でわかる投資のこと
- 発生日の直前の「期近」「期先」で計算できる!
- 英語のサイトでも大丈夫!図入りで解説
原油価格が落ち着きはじめ、ポジションの整理をされている方もおられるかと思いますが、今日は価格調整額の調べ方についてです。次回の発生日は明日4月13日です。クリック証券のCDF取引を例に説明してきます。
価格調整額のしくみ
CFDが価格の基準としている原油先物価格は、決済する日が決められています。原油を例にとれば、一番最近の決済の日付は5月22日です。こうした決済の日付が毎月設定されています。
そして、決済日ごとにそれぞれ価格が設定され、取引が行われます。最近のものを「期近」、次のものを「期先」と言います。
価格調整額は価格の基準としている先物価格の決済月が変更されることで発生します。変更の理由は簡単で、決済月を迎えた先物価格は決済日以降取引がなくなってしまうことから、次の決済月の先物価格に乗り換えなければならないからです。
決済月が変われば、価格が異なってくる・・・違った価格を埋め合わせするために価格調整額が発生します。
価格調整額の公式
価格調整額は「期近」・「期先」価格の差ですので、買いポジションでの式は
(期近価格 - 期先価格)
× 10 × コンバージョンレート
です。
直近の期近、期先、コンバージョンレートはクリック証券の取引画面で見ることができます。前回3月のもの実際の画面を見ながら計算してみると
(期近 95.14 - 期先 93.12 )
×10 × コンバージョンレート 118.31 = 1,798円
となります。
実際の調べ方
事前に価格調整額はわかりませんが、先物の価格を調べることである程度の予想をすることができます。
シカゴ・マーカンタイル取引所のサイトでは決済月ごとの原油先物相場を見ることができます。英語のサイトですが、図入りで解説してみます。
1.「CME group」で検索するしてCMEグループのサイトを開く
2.右上の虫眼鏡マークをクリック
3.「crude oil」で検索する
4.検索結果の一番上の記事をクリックする
5.「Quotes」をクリックする
6.このページにたどり着ければOK
赤丸で囲った上の月(5月)が「期近」、下の月が「期先」です。コンバージョンレートは仮に現在のドル円相場を使うとすると、それぞれの値を式に当てはめて
(期近 97.90 - 期先 97.45 )×10
× コンバージョンレート 124.28 = 311円
プラスの数字が出てきましたので、買いポジションではプラスの、売りポジションではマイナスの価格調整額となります。
なお、数値は4月10日時点のものを使用しています。
まとめ
価格調整額は発生日以降にしかわかりませんので、計算するしかありません。先ほどの計算例では、買いポジションで価格調整額はプラスとなっていました。買いポジションでプラス、つまり「期先」より「期近」が安い状態は「逆ザヤ」と呼ばれています。逆ザヤは市場が荒れているときによくみられると言われています。