RosaRodahn’s diary

ブレない 折れない 焦らない~積立投資とバラの成長

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医療費を節約して投資資金を増やす その3

いつ・どれくらい必要か読めない医療費に挑むシリーズ 第3弾

インフレの次は医療費を削減して投資資金アップにチャレンジです。

この記事でわかること

  • 最強!日本の公的保険制度を5分で解説
  • 制度を理解して医療費への不安をなくす

当たり前すぎて気づきにくいこと

 日本の公的保険は世界でも優れた制度と言われています。病院で保険証を出すだけで医療費が何割も安くなるという光景は、実は当たり前の様でそうではありません。アメリカを例に、日本の医療と保険制度が優れている理由を挙げてみます。

 

1.病気の人でも入れる

 アメリカにはすべての国民が当たり前のように使える保険制度はありません。医療保険は主に民間会社により運営されています。
 保険会社はお客さんを選びます。病気のリスクが大きい人、現に病気の人は加入できません。実際、民間保険に入るときに、病気を理由に断られたという方もおられると思います。

 日本の公的保険は「お客」を選びません。たとえ病気があってもみんなが入れます。

 

2.給付に制限がない

 自動車保険を思い出してください。民間保険は給付額に制限があります。また、事故を起こせば保険料が上がります。

 日本の公的保険はいくら病気をしても、病気で給付が止まることはありません。

 

3.インフレに強い

 給付に制限がないのと似ていますが、読んでくださる方が投資家であることを前提にあえて書きます。

 日本の公的保険は上限なし、いくら物価が上がっても「定率」給付です。

 

4.立て替え払い不要

 アメリカでは医療費は先払いです。医療機関から発行される請求書がなければ、保険料の請求はできません。たとえ保険が請求できたとしても、入金まではかなりの時間がかかります。

 日本の公的保険は支払いの時点ですでに7割以上割り引かれています。手元の現金が少なくても安心して病院に行くことができます。

 

必ず勝つ「掛け」の仕組み

 民間の保険に入るとき、「掛け金」が本当に返ってくるのだろうか?とか、一瞬でも考えてしまいます。「掛け金」がどれだけ帰ってくるのかは「期待値」を計算すればわかりましたね。掛け金と保険金(主に医療保険)の場合、期待値は

 

 保険金 × 病気になる確率

 

となります。掛け金(保険料)がこの期待値下回れば、このギャンブルは勝ったと言えるでしょう。

 ところがこのギャンブル必ず負けます。なぜなら、保険会社にも会社をやりくりしないといけない上、保険金は「掛け金(保険料)」がないとそもそも支払うことができません。

 

 公的保険は保険金(医療給付金)の半分以上を会社や国・自治体が払ってくれます。

 病気にかかる確率は人それぞれですが、国民全体で押しなべて見てみると加入者が必ず勝つ「掛け」の仕組みとなっています。

 

ちなみに、競馬や宝くじでは必ず

 掛け金 > (払戻金 × あたる確率)

となる必ず負ける「掛け」のしくみとなっています。なぜなら、競馬を例にとると(払戻金×あたる確率)は掛け金の75%と法令にきちんと書いてくれているからです。

 

突然の手術でも安心!高額療養制度


 がんや生活習慣病でかかる医療費は高額です。特に手術を要した場合、一昔前の超高額薬を使ったりした場合、医療費がとんでもない額となる場合があります。

www.ganchiryohi.com

 しかし、医療費が一定の額を超えると、それ以上はすべて公的保険でカバーしてくれる、それが「高額療養制度」です。

たとえば、年収370万円以下の世帯では、1月の医療費が57,600円を超えるとそれ以上の額を負担しなくていいことになっています。

 

しかも、さらに2つのビッグなおまけがあります。

  1. ひとり1回分の窓口負担では上限額を超えない場合でも、複数の受診や、同じ世帯にいる他の方の受診について、自己負担額を1か月単位で合算することができます。
  2. 過去12か月以内に3回以上、上限額に達した場合は、4回目から「多数回」該当となり、例のケースでは44,000円まで上限額が下がります。

 

 交通事故で急に100万円単位の手術代が必要になったというときでも、高額療養制度をうまく使えばなんとか乗り切ることができそうです。

 なお、所得により給付される金額に違いがあります。詳しい条件は以下のリンクを参照してください(厚生労働省HP)。

https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf

 

年代別に自己負担を見てみる

実際、一人当たりの自己負担額を年代別に見てみましょう。

出典:厚生労働省医療保険に関する基礎資料」令和元年度

若いころから55歳までは自己負担も上がり続けます。しかし、55歳以降の自己負担額は横ばいとなっています。若年世代では少し言い過ぎかもしれませんが、医療費の伸びと比べれば、年をとってもそれほど自己負担は増えないということは言えそうです

 

まとめ

私たち日本人は、だれもが必ず勝つ「掛け」に参加できるばかりではなく、突然の高額な手術や薬が必要となったときでも、それほど心配する必要がないことがわかりました。また、年をとっても負担はそれほど増えないこともわかりました。

ここまでは病気への備え、正しい「恐れ方」のお話をしてきました。次回からはいよいよ病気への挑戦、「挑み方」のお話をしようと思います。病気のリスクを下げ、現在の保険料と将来の医療費を減らすことで、投資資金をねじりだします。また、健康診断(健診)に行って、生活改善して、健康になって、その上商品券などのプレゼントがもらえてしまうユニークな制度についてもお話ができればと思います。

 

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(過去記事)

rosarodahn.hatenablog.com

 

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