ふるさと納税で食費に挑む その2
この記事でわかる節約のこと
- 食品の「お礼」の選び方
- 節約力が高い「お礼」はコレ!6選
だれでもすぐにできる節税、「ふるさと納税」。お米や日用品がお得にもらえて、庶民の心強い味方ですが、節税効果を出すにはちょっとしたコツがいります。
前回、ふるさと納税による節税は意外と難しいことをお話ししました。節税効果を最大限引き出すには「お礼」の質にこだわる必要があります。
節約力が高い食品の「お礼」を選ぶコツについてお伝えします。
節約力が高い「お礼」6選!
私が節約力が高いと思う食品は6つです。
なぜなら、食品、特に生鮮食品の弱点を以下の理由で克服できるからです。
• ある程度日持ちする
• 定期便の活用により納期を見通しがたつ
• 納税額を一定の金額に絞り、「量」で比較しやすい
• 毎年、安定して出品する事業者が見つかりやすい
ビールは飲む呑まないで意見が分かれますが、私は飲む派ですのでラインナップに入れました。
① お米【難易度:★ 】
② ビール【難易度:★ 】
③ 豚肉・鶏肉【難易度:★★ 】
④ たまねぎ【難易度:★★ 】
⑤ さつまいも【難易度:★★★】
⑥りんご【難易度:★★★】
とはいえ、食品は生き物です。放っておけばどんどん腐ります。つまり、節税効果はどんどんなくなっていきます。これが食品の「お礼」が難しいゆえんです。この辺を少し掘り下げてみましょう。
食品の「お礼」が難しい理由
どこの自治体がお得かわかりにくい
ふるさと納税の納税額もバラバラな上に、内容量や品質もバラバラでどれがお得なのかがわかりません。「3割ルール」を意識していても、「納税額が1万円だから、3割ルールで●●円で、100gあたりにすると▲▲円になるから、あそこのスーパーは××円やったなぁ・・・」とか、何百もあるサイトをみながら考えているだけでウンザリしてきます。
納期が読めない
自治体が「お礼」事業者と納期について詰めているケースはあまりありません。「お天気次第で納期が読めなくてね・・・」という言い訳がフツーに通用します。
しかし、食品は毎日のくらしで必要なものです。常に買い続けなければならないものです。私たち一般ピープルは「ふるさと納税の『お礼』が来月来るから、今月1か月はスーパーに行くのはやめよかな」という発想にはならないはずです。
「旬」がある
りんごやみかんの「お礼」を夏に出品している事業者はいません。お米の新米が出始めるのは8月ごろなので、それまでは前年にとれたお米しか取り扱いがありません。
旬に入っても納期ははっきりしません。農作物で天候に左右されるからです。冬になって旬になっても届かないリンゴを待ち続けているうちに、妻が業務スーパーで大量買いしてリンゴ尽くしの11月を迎えるという経験をしたこともありました。当然、腐ってしまえば節税効果どころではありません。
一度に買う量が大量な上に日持ちしない
ふるさと納税の価格帯は5000円、10000円・・・というように千円単位のものが多くなります。「3割ルール」を思い出していただきたいのですが、商品価値は納税額5000円であれば1500円、10000円であれば3000円になります。
3000円分の玉ねぎを想像してください。業務スーパーなどで見ると、3000円で10kg買えれば合格ラインと思いますが、10kgはLサイズで45個です。
腐らせずにふつうの家庭で食べきるのはちょっと難しい量ではないでしょうか。納税額が5,000円、10,000円単位でふつうのファミリーで使い切れる量を見極めなければ、どんどん「お礼」が腐ってしまうことになります。
繰り返しますが、腐らせた時点で食品のふるさと納税は失敗です。
食品の「お礼」選び方
日持ちするものを選ぶ。
ふるさと納税で「お礼」はまとまった量が届きます。傷む前につかいきらなければなりません。葉物や水分が多い野菜・果物は日持ちがしないため、「お礼」としては適切ではありません。
根菜は比較的日持ちします。特にイモ類は土付きのものを選ぶとかなりの期間、食つなぐことができます。
また、リンゴやみかんのように冬に旬を迎えるものは冷蔵庫がなくても、気温の低いところにおいておけばかなりの期間持たせることができます。
納期がはっきりしている「お礼」はプレミアム級!
納期がはっきりしない、これはふるさと納税最大の弱点でしょう。逆に言えば、食品の「お礼」で
- 納期が明確に記載されている
- 納期が早い、もしくは選ぶことができる
のは大変貴重です。
北海道の千歳市の例ですが、納期は3日以内とあります。実際に納税してみたのですが、きっちり届いていて私はかなり重宝しています。
定期便の活用により納期を固定する
お米はふるさと納税の基本です。
日持ちしますし、毎日使うもので節税効果バツグンです。ただ、毎日使うものだけに切らせたくなものです。そういう時に便利なのが「定期便」の活用です。ちょっと割高にはなりますが、腐らせリスクを減らし、買い物バッティングを防ぐことができます。
実際にどれだけ割高かをお米を例に見てみましょう。
「3割ルール」を考えたとき「お米のふるさと納税がお得!」となるライン、「お得ライン」は
単一便の場合 15kg 10,000円(666円/kg → 実質価格200円/kg)
を下回ることです。定期便でこの水準の「お礼」を見つけるのはかなり難しく、安くても800円/kg(実質価格240円/kg)となります。
【超重要!】一定の金額に対象を絞り、量で勝負!
ふるさと納税のポータルサイトは乱立している上に、自治体では同じ「お礼」をいくつもの業者に取り扱わせています。一つの「お礼」をとりあげれば量、質、価格、納期・・・ものすごい数のバリエーションがあり、ここから優良なものを選び出すのはかなりの手間がかかります。
しかし、廉価品(ふだん使いするもの)の食品を選ぶときは「質」についてのバリエーションはぜいたく品に比べてかなりシンプルになります。ですので、シンプルに単位当たりの量を比較すればいいということになります。
そして、「3割ルール」を踏まえながら単位当たりの計算の手間を減らすために、次回から単位当たり、つまりkgあたり何円以下だったらお得なのかという「お礼お得ライン」をお示ししたいと思います。さらに、腐らせリスクを最大限減らすために、使いやすい量の「お礼」を出している自治体を紹介していきます。
「旬」があるものは「旬」を知る
食べ物には旬があります。秋に新米が出回ることでお米の品質が上がるように、ふるさと納税の質も「旬」があります。そして、「旬」を迎えた食べ物が安くておいしく、栄養があります。出回る量も多くなりますし、納期も短くなります。
ふるさと納税で節約力を高めるためには「旬」を知ることが大切です。
まとめ
次回からはいよいよ「お礼お得ライン」をおすすめ6選!の「お礼」ごとにご紹介したいと思います。
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前回のお話です。ふるさと納税の上手な使い方について触れています。