20年間のリターンを比べてみましょう
リターンとは何か少し突っ込んで考えてみたので、早速、過去を振り返りながらどういう投資が私にあっているかを考えてみます。
さしずめ積立投資と一括投資、20年間でどちらのリターンが優れているかを見てみましょう。
重要なのは、「いつからいつまで」どの時代でリターンを振り返るかです。
分析の前提
1か月に10万円ずつ20年間にわたって積み立てを続けると
10万円 × 12か月 × 20年
2,400万円になります。これを一括でS&P500指数に連動するETFに一括投資しずっと20年間置きっぱなしにした場合と、10万円ずつ積立投資したときの20年後はどうなっているでしょうか?
ここでのETFは米国株に投資する人が買っている株の銘柄の一種、もちろん私もたくさん買っています。S&P500指数はアメリカ版日経平均株価だと思っていただいて結構です。
景気がいいとき ~ 1980年からの20年
景気が良かった時、20年間のリターンです。
- 一括投資した2,400万円は20年間で 3.1億円
- 月10万円ずつの積立投資は 1.3億円
一括投資の圧勝です。
グラフの縦軸は資産残高、横軸は20年間の時間軸を表しています。
青のラインが2,400万円を一括投資した場合、オレンジのラインが月10万円ずつの積立投資を20年間続けた場合、それぞれの資産残高の推移を表しています。
1980年代から90年代にかけてアメリカとても景気が良かった時代です。日本でもバブル経済の真っただ中をかけぬけた頃で、日経平均株価も最高値を記録した時代でした。
株価が右肩上がりで上がる時代は一括投資が断然有利であることがわかります。
景気のいい時代、20年間で分析するとたいていはこうした結果となります。
景気が悪い時 ~ 2000年から20年
景気の悪かった時代でも分析してみましょう。
2000年から20年間投資し続けたリターンです。
- 一括投資した2,400万円は20年間で 0.5億円
- 月10万円ずつの積立投資も 0.5億円
かろうじて一括投資の勝利ですが、積立投資も善戦しています。その差は96万8千円。
「いや、百万円の差がついているなら積立のしょうりじゃねぇの・・」と思う方もいるとおもいますが、それは人それぞれの感じ方でしょう。
後ほど、インフレのお話もしようと思いますが、20年後の物価状況を考慮すれば、私はわずかな差でしかないと思います。
もうちょっとやってみましょう、今度は戦争の時代1930年
ロシアのウクライナ侵攻がマスコミをにぎわせていますね。戦争の長期化や世界戦争になるとかならないとか。心配ですね。
今度は第二次世界大戦の時代、1930年から20年で分析してみましょう。
- 一括投資した2,400万円は20年間で 1,829万円
- 月20万円ずつの積立投資は20年間で 3,358万円
今度は積立投資の勝利です。しかも、一括投資は元本割れしています。
ただし、S&P500の値動きを20年の期間で1月ずつ見ていく、
例えば、1900年1月と20年後の1920年1月を比べてみる、次に1900年2月と1920年の2月を比べてみるということを現在(2022年1月)までやってみると期間の始値が20年後終値より下落している月はわずか80月しかありません。
100年間⇒1,200月で80月、確率にして6.5%ですから、過去100年間を振り返ればS&P500に20年間投資すれば20勝1敗くらいの勝率で勝ちまくっていた問うことです。
その「1敗」にあたるケースで歴史的に見れば非常にまれなケースに該当しします。そうしたことを考慮すれば、一括投資が積立投資に負けることはかなり珍しいことなのかもしれません。
それでも私は積立をする
今日は私の大好きなエクセルとグラフで少し分析をやってみました。
20年間のリターンを取るとき一括 vs 積立は一括が勝利することが多いみたいです。この分析の後、かなり焦って気持ちがそわそわしたことを今でも覚えています。
それでも私は積立投資をします。
なぜなら、私の性格にあっているから、ライフスタイルにあっているから。これが一番の理由です。二番目の理由についてはそれはまたこれからのお話。