RosaRodahn’s diary

ブレない 折れない 焦らない~積立投資とバラの成長

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株価が下がっているときの気持ち

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 100年で米国株S&P500の推移を見れば、ほぼ右肩上がりです。1922年2月にはS&P500の株価は7.46でしたので、100年間で約600倍になりました。

 

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出典:ファイナンシャルスター

 

 インテックス投信やETFで20年以上の期間をかければ、個人投資家でも機関投資家と同じくらいのリターンを上げることができます。ただし、20年という長い期間、2度か3度くらいは暴落があります。暴落したときそのダメージを和らげるために、時間をかけて分散、つまり積立投資を根気よく続けていく必要があります。

 

 

お給料の呪縛

積立といっても、下落時に資産は目減りします。株価の下落とともに、日々減っていく自分の財産を見ていると誰だって不安になります。

サラリーマンの私が損失の額を見るとこんなことを考えてしまいます。

  • 「お給料の2か月分の損失額やなぁ・・・」
  • 「これ取り戻すのに、何時間残業しなあかんねやろ・・・」
  • 「うわっ!1週間でボーナス半年分吹っ飛んでるわ!」

悲しい性(さが)ですね。損失とお給料の比べっこをして、時に驚き、時に落ち込む・・・お給料の呪縛から逃れられません。。

 

投げ売りしないために私がやること

積立投資でも下がるときは下がります。暴落時には思いっきり下がります。

しかも、資産が積みあがるほど下落幅は大きくなります。資産が積み上がり、株価の下落が続いていくと経験もしたことがない損失額が積みあがっていることがあります。

その下がりっぷりに驚いて、心が折れて投げ売りする、これが最も大きな間違いです。

 

投げ売りしないためには

  • 驚かないこと
  • 心が折れてしまわないこと

が肝心だと思います。そのためには、自分の資産が暴落時にどういう動きをするのか、頭の中でシミュレーションすることが大切です。

 

過去の株価は未来を予測するためには使わないが・・

投資のリスクは標準偏差という形であらわされます。標準偏差や最大下落率はとても頼りになりますが、どのくらいの期間、どれくらいのブレ幅で株価が動いているのかまでは教えてくれません。暴落といっても、1日で下落が完了するわけではありません。何年もかけてじわじわ、じわじわと下がっていきます。資産も何日もかけてじわじわ、じわじわと減っていきます。

こうした積立した資産がじわじわ減っていく様子をリアルに伝える情報減はなかなか見つけることができません。

 

私も多くの投資家もこの「じわじわ」に何日も耐えなければならないのです。

私はちょっとでも安心できるように、過去の株価の動きに合わせて自分の積み立てする資産がどう変化するかをシミュレーションしたりします。

 

「じわじわ」モデルの前提

毎月の積み立てを続ける一方で、過去の株価のデータを使って資産が「じわじわ」減っていく試算をやってみようと思います。前提は

  • 暴落が始まる1年前から毎月10万円の積立投資を始める。
  • (議論の簡単にするため)積立投資はS&P500をベンチマークとする投資信託(もしくはETF)に全額つぎ込む。
  • 初期投資額はゼロ。

 

リーマンショックの1年前に積立投資をはじめたら

グラフ中、灰色の実線が積みあがった資産の額を表しています。毎月一定額ずつ積立するので直線のグラフであらわされます。青色の実線が資産の評価額の推移です。こちらは株価の影響を受けるのでランダムな動きをします。

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リーマンショック時に月10万円の積立投資をやってみた

2007年から株価が急落して、資産の4割の損失が出ています。

この損失を月ごとに追ってみたのが以下のグラフです。赤色の棒グラフが、上の折れ線グラフにおける灰色と青色の差を表しています。

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「じわじわ」損失を月ごとに追ってみる

月によっては10万円、多い時では40万円程度の損失が出ている月があります。

こんな時に私は「お給料●●か月分ふっとんだなぁ・・・」と心の中でつぶやいていることでしょう。

 

日経平均でもやってみる

バブル経済が崩壊した1年前である1988年12月に積立投資を始めた場合、どうなっていたでしょうか。日経平均株価を使った試算もやってみます。

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バブル経済崩壊後の積立投資の試算

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安定して利益を出すまでに25年かかっています。

損益がプラスになるまでの期間で、最大の損失は942万円、下落率54.4%となりました。ここまでくるとお給料どころか年収を超えていますね。

また、96年と2000年あたりにプラスに転じると思いきや、特に後半戦は真っ逆さまに暴落しています。積立がリスクが少なめといっても、運が悪ければ、これだけ株価に振り回されることもあります。

また、安定して利益がでるのはアベノミクス以降となり、最初の暴落から25年が経過しています。投資を続けるためには折れない、ブレない強い心が必要です。

おまけに、2007年以降はリーマンで三度、暴落と遭遇することとなります。最大の損失は2003年に1246万円、下落率は51.3%となっています。

積立投資も万能ではありません。

 

試算を終えて、これで今日も眠れる

株価が下がり続けると、じわじわ「モデル」いろんなパターンができていくと思います。

さらに

  • 債権が入っていたら?
  • 欧州やアジア株が入っていたら?

とかいう感じでモデルを量産することで不安を紛らせ、マルキール氏の以下の言葉を胸に眠りにつくことでしょう。

どれほど見通しが暗かろうと、物事は徐々に快方に向かっていることが多いのである。株式市場を全体として見ると、常にニュートンの法則とは逆の方向に動いている。
つまり、いったん下がったものは、必ずまた上がるのだ。