「勝者のゲーム」に集中する
チャールズ・エリス氏の著作『敗者のゲーム』
今日も読み返していました。どうして私は投資をするのか、投資の目的は何かということにいつも立ち返らせてくれる素晴らしい本です。
投資は娯楽ではない
投資を始める前に、改めて自分のライフスタイルや今後、どういう生活をしていきたいかをある程度、思い描いていく必要があります。
私の30代は組織のために寝る間も惜しんで働きとおした期間です。おかげで仕事の同僚や上司からある程度の信頼を頂くことができ、信頼に比例して資産も積みあがりました。
おそらく、20年後、今の生活水準を守り続け、仕事を継続し、節約と健康づくりを適度に楽しむことで、子どもの教育や老後に必要な資産は積みあがっているのだと思います。
ただ、こうした生活はいささか退屈な感じもします。
しかし、『敗者のゲーム』はこう警告します。
投資は娯楽ではない、責任である。じっくり腰を据えて取り組むべきものだ。投資がエキサイティングになってきたら何か変だと思わなければならない。
投資は、ある意味退屈な生活を少しだけ豊かにするために行うもの、と思っています。また、インフレという見えない敵から苦労して積み上げた資産を守りきれば成功だと決めています。
おそらく、まだ投資を娯楽や見栄や誰かに自慢するネタのためにやっているフシがあるのではないか、そんなことをエリス氏は警告してくれているような気がします。
プライドと恐れ、欲望と喜び、心配などといった感情は、投資の最大の敵である。
資産運用方針を作る
投資自体がエンターテイメントになってはいけないのですが、自分の資産がどのように運用していくのかについて思いを巡らせることは案外、面白いと思います。
私の性分としてあれこれ計画立てたりすることは好きです。旅行に行くのは好きですが、旅行に行く前にどういう順番で、どういう乗り物で、どういう時間配分で、どこに泊まって、、、そんなことに思いをはせることはとても楽しいことと思います。現地に行って、おいしいものを食べた瞬間はとても満足しますが、その後「もうおわっちゃたのか」と少しばかり物足りなさを感じたりもします。
私も運用基本方針を立てています。『敗者のゲーム』では個人投資家でも運用基本方針作ることが大切であることを強調しています。大枠の作り方も書いてくれています。大枠を一気に書き上げて、1か月1度くらいの頻度で読み返し、細部を修正したりしています。
運用基本方針を書き出してから、少々の相場の動揺に動じることもなくなりました。心が動揺したときは読み返して、大原則に立ち返るようにしています。少なくとも、ブレグジットショックの過ちは今のところ繰り返してはいません。
今後、私の運用基本方針についてこのブログでご紹介する機会もあると思います。いろんな方々のご意見を頂きながら、ブレない折れない焦らない積立投資を続けていく・・・「勝者のゲーム」に集中していければと思います。
市場を上回る「敗者のゲーム」に勝つことは簡単である。そんなゲームに参加しないことだ。市場の現実を踏まえ、自らの投資目的を達成するために、適切な運用基本方針を策定・堅持するという「勝者のゲーム」に集中することだ。
一度、積み立てをあきらめたブレグジットショック時の失敗談です。